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【2026年更新】AHCCにがん治療効果はあるのか?科学的根拠を中立の立場から検証

AHCCのサプリメント

こんにちは。がん専門のアドバイザー、本村ユウジです。

AHCCは、キノコの菌糸体を培養して作られる健康食品です。株式会社アミノアップが開発・製造を手がけ、1990年の販売開始以降、がん患者さんの間で広く知られるようになりました。

書籍やインターネット上で「がん治療の医療現場で使われている」「臨床試験が実施されている」といった情報を目にすることがあり、私がサポートしている患者さんからも「AHCCはがんに効くのでしょうか」という質問をいただくことがあります。

販売開始から35年以上が経過し、国内外で研究が続けられているこの製品について、2026年時点での最新情報を含めて、中立的な立場から分析していきます。


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日本における健康食品の分類とAHCCの位置づけ

日本では、食品の分類について厚生労働省と消費者庁によって以下のように整理されています。

分類 内容 機能性表示
特定保健用食品(トクホ) 国が安全性と効果を審査し、消費者庁長官が許可した食品 可能
栄養機能食品 科学的根拠が確認された栄養成分を一定基準量含む食品 可能
機能性表示食品 事業者が科学的根拠を基に消費者庁に届出した食品 可能
一般食品(いわゆる健康食品) 上記以外の食品全般 不可

AHCCは、この分類では「一般食品(いわゆる健康食品)」に該当します。特定保健用食品でも機能性表示食品でもないため、公式に機能性を表示することはできません。

株式会社アミノアップのWebサイトでは、AHCCを「機能性食品素材」として紹介していますが、これは「機能性表示食品」とは異なります。消費者庁に届出されている同社の機能性表示食品は、オリゴノールという別の製品です。

AHCCとは何か 成分と製造方法

AHCCの正式名称は「Active Hexose Correlated Compound(活性化された多糖類関連化合物)」です。

原料は担子菌(シイタケ属のキノコ)です。開発当初は「数種類のキノコをブレンド」と説明されていた時期もありましたが、2006年に開発元のアミノアップから「原料の担子菌は1種類」と正式にコメントされています。

製造工程は以下の通りです。

  1. キノコの菌糸体を大型の液体タンクで長期間培養
  2. 培養終了後に酵素反応を実施
  3. 滅菌、濃縮の工程を経る
  4. 凍結乾燥して製品化

この過程で生成される主要成分は多糖類、特にαグルカンとβグルカンです。これらの多糖類が免疫細胞を活性化する可能性があるとされています。


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AHCCが作用するとされるメカニズム

研究者らが提唱している作用メカニズムを簡潔にまとめると、「AHCCに含まれる多糖類により、樹状細胞やリンパ球などの免疫細胞が活性化され、がん細胞に対して何らかの抑制効果を発揮する可能性がある」というものです。

この仮説の根拠となっているのが、動物実験と人間を対象とした臨床研究です。ただし、「臨床研究」という言葉は幅広い意味を持つことを理解しておく必要があります。

厚生労働省が管理する医薬品の治験は、最も厳格な臨床試験です。一方、一般食品を摂取する研究も広い意味では臨床研究に含まれますが、その厳格さや社会的な意味合いは大きく異なります。


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人間を対象としたAHCCの臨床試験

AHCCに関する人間を対象とした臨床試験で、世界的な医学論文データベース「PubMed(パブメド)」に掲載されている主な研究を見ていきましょう。PubMedに掲載される論文は第三者による査読(ピアレビュー)を経ているため、一定の信頼性があると考えられています。

肝細胞がん術後患者を対象とした臨床試験(2002年)

実施機関:関西医科大学第一外科学教室

試験の目的:肝細胞がんの手術を受けた患者さんに対して、AHCC摂取により手術後の再発率や死亡率に違いが生じるかを検証する。

試験の内容:1992年2月から2001年10月に肝細胞がんの手術を受けた222名の患者さんが参加しました。腫瘍が完全に切除され、組織学的に肝細胞がんと診断された方が対象です。

患者さんの希望により、AHCCを摂取するグループ(113名)と摂取しないグループ(109名)に分けられました。

試験の結果:AHCCを摂取したグループは、摂取しないグループと比較して肝細胞がんの再発率が0.639倍、あらゆる死因による死亡率が0.421倍になったと報告されています。

副作用について:3名の患者さんが軽度の吐き気を理由にAHCCの摂取を中断しましたが、それ以外にAHCCによると思われる副作用は認められませんでした。

この試験の問題点:

  • 患者さんの希望によってグループ分けされており、無作為化(ランダム化)されていないため、両グループの背景因子に偏りがある可能性があります。
  • AHCC以外の生活習慣(食事、運動、飲酒など)が制限されていないため、他の要因が結果に影響を与えた可能性を排除できません。
  • なぜAHCCが再発率や死亡率に影響を与えたのか、そのメカニズムについての検討が行われていません。

進行肝細胞がん患者を対象とした臨床試験(2006年)

実施機関:タイの研究機関

試験の目的:手術などの積極的治療が実施できず、緩和ケアを受けている進行肝細胞がん患者さんに対して、AHCC摂取により生活の質などに変化があるかを検証する。

試験の内容:進行肝細胞がん患者さん44名が対象です。このうち34名がAHCCを摂取し、残りの10名がプラセボ(AHCCの成分を含まない偽物)を摂取しました。

試験の結果:AHCCを摂取したグループの方が、プラセボを摂取したグループと比較して生存期間が延長し、摂取3か月後の生活の質が改善したと報告されています。血液検査ではアルブミン値が高く、リンパ球数も多くなっていました。

免疫機能に関しては、血液中のインターロイキン12とネオプテリンを測定し、AHCC摂取群の方がプラセボ群より若干高い値を示しました。

この試験の問題点:

  • 対象人数が少なく、摂取群(34名)と非摂取群(10名)の人数に大きな差があるため、統計学的に有意な差があるとは言えません。
  • 最初の試験と同様、AHCCだけの効果なのかどうかが明確ではありません。

卵巣がん患者の化学療法における臨床試験

タイで実施された無作為化プラセボ対照試験では、上皮性卵巣がんまたは腹膜がんの患者さん28名(各グループ14名)を対象に、プラチナ製剤ベースの化学療法中のAHCC摂取の効果が検証されました。

結果として、化学療法開始時から6サイクル終了時までのCD4+およびCD8+T細胞リンパ球数の変化に有意差は認められませんでした。しかし、化学療法6サイクル目の時点では、AHCC群のCD8+レベルが有意に高い値を示しました。

副作用については、吐き気と嘔吐がAHCC群で有意に減少した一方、筋肉痛は増加したと報告されています。

HPV(ヒトパピローマウイルス)感染に関する臨床試験

2022年に発表された研究では、持続的なHPV感染を持つ女性に対するAHCC補給の効果が検証されました。HPVは子宮頸がんの主要な原因ウイルスとして知られています。

この研究では、AHCCの補給がHPV感染のクリアランス(ウイルスの排除)を支援する可能性が示唆されました。インターフェロンβレベルが20pg/ml未満に抑制されることが、HPV感染のクリアランスと相関していました。

ただし、最初の陰性結果後にどのくらいの期間AHCC補給を継続すべきかについては、さらなる評価が必要とされています。

2025-2026年の最新研究動向

2025年に北海道大学病院で報告された研究では、切除不能肝細胞がん患者に対するレンバチニブ療法の副作用に対するAHCCの効果を検討する後ろ向き研究が実施されています。この研究は2018年から2022年の間にレンバチニブ療法を受けた患者さんのデータを分析したものです。

また、2020年から2023年にかけて実施された研究では、膵がんに対するAHCCの有用性を検証する多施設共同第II相二重盲検無作為化比較試験が行われました。この試験では2年無再発生存率を主要評価項目としています。

頭頸部がんに関しては、HPV陽性の頭頸部扁平上皮がん患者を対象としたAHCCカプセルの安全性と忍容性を検証する第2相試験が現在進行中です。

AHCCのがんに対する効果 2026年時点でのまとめ

項目 評価
生活の質(QOL)の改善 肝細胞がん患者において、生活の質を改善する可能性が示唆されています。ただし、対象人数が限られた研究結果です。
化学療法などの副作用軽減 卵巣がん患者の研究では吐き気・嘔吐の軽減が報告されています。一方で、手術、放射線治療の副作用軽減については、明確なエビデンスが不足しています。
再発予防・生存期間延長 肝細胞がん患者において、再発を予防したり生存期間を延長したりする可能性が示唆されていますが、研究の質や規模に限界があります。
免疫機能への影響 動物実験や小規模な臨床試験で免疫細胞の活性化が報告されていますが、それが直接的ながん治療効果につながるかは不明確です。

AHCCの安全性について

これまでの臨床試験で報告された主な副作用は以下の通りです。

  • 軽度の吐き気(摂取中止により改善)
  • 下痢
  • 皮膚のかゆみ
  • 筋肉痛

いずれも軽症で、重篤な健康被害の報告は限定的です。ただし、これらの副作用とAHCCの因果関係が完全に証明されているわけではありません。

一般的な健康維持目的では1日3グラム、がん患者さんの場合は1日6グラムまでの摂取が研究で用いられています。健康な成人では1日9グラムまでの摂取が安全であるとする報告もありますが、個人差があるため注意が必要です。

標準治療との関係

現在、AHCCは医薬品でも医薬部外品でも機能性表示食品でもなく、一般食品として位置づけられています。

がんの標準治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を実施している病院でAHCCが提供されることはありません。AHCCを取り扱っているのは、主に個人経営のクリニックや保険外医療を実施する施設です。

一部の研究では、標準治療と併用することで免疫系の強化や副作用の軽減に役立つ可能性が示唆されていますが、標準治療の代替として使用することは推奨されません。

患者さんが知っておくべき重要なポイント

AHCCについて検討する際、以下の点を理解しておくことが大切です。

第一に、現時点でAHCCは一般食品であり、がんの治療薬として承認されているものではありません。効果や安全性について国が認めた製品ではないという事実を認識する必要があります。

第二に、これまでの臨床試験の多くは小規模で、研究の質にばらつきがあります。大規模な無作為化比較試験(医学的に最も信頼性の高い試験方法)の結果は限られています。

第三に、AHCCの研究は開発会社と協力関係にある一部の医師や研究機関によって進められているという背景があります。独立した第三者機関による大規模な検証が十分に行われているとは言えません。

第四に、費用面での負担も考慮する必要があります。AHCCは保険適用外の製品であり、継続的に使用する場合、相当な経済的負担となる可能性があります。

判断の基準となる考え方

AHCCを使用するかどうかを判断する際には、以下の視点が参考になります。

まず、標準治療が第一選択であることを理解した上で、補完的な選択肢として検討することが重要です。標準治療を中止したり、標準治療の代わりにAHCCを選択したりすることは推奨できません。

次に、主治医に相談し、現在の治療との相互作用や、個別の状況でのリスクとベネフィットについて確認することが必要です。

また、科学的根拠の限界を理解した上で、過度な期待を持たないことも大切です。「可能性がある」という表現と「効果が証明されている」という表現の違いを認識しましょう。

最後に、経済的な負担と期待できる効果のバランスを冷静に評価することが求められます。

今後の研究の方向性

AHCCに関する研究は継続されており、特に以下の分野での研究が進められています。

  • 免疫チェックポイント阻害剤などの新しい免疫療法との併用効果
  • 特定のがん種(膵がん、頭頸部がんなど)での有用性の検証
  • 化学療法や放射線治療の副作用軽減効果の詳細な解析
  • HPV関連がんの予防や治療への応用

これらの研究が進むことで、AHCCの適切な使用方法や有効性についての理解がより深まることが期待されます。ただし、現時点では確立されたエビデンスは限定的であることを認識しておく必要があります。

参考文献・出典情報

  1. 厚生労働省「いわゆる『健康食品』のホームページ」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/index.html
  2. 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』に関する制度の概要」
    https://hfnet.nibn.go.jp/fundamental-knowledg/
  3. Wikipedia「AHCC」
    https://ja.wikipedia.org/wiki/AHCC
  4. 株式会社アミノアップ公式サイト「研究データと実績」
    https://aminoup.info/
  5. Smith JA, et al. "AHCC® Supplementation to Support Immune Function to Clear Persistent Human Papillomavirus Infections" Frontiers in Oncology, 2022
    https://www.frontiersin.org/journals/oncology/articles/10.3389/fonc.2022.881902/full
  6. Jearapong N, et al. "The Effects of Active Hexose Correlated Compound (AHCC) on Levels of CD4+ and CD8+ in Patients with Epithelial Ovarian Cancer" Asian Pacific Journal of Cancer Prevention
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5464477/
  7. がんサポート「キノコ系食品『AHCC』に見るエビデンスのレベル」
    https://gansupport.jp/article/treatment/alternative/supplement/3877.html
  8. 農畜産業振興機構「保健機能食品における『機能性表示食品』の位置付け」
    https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_002928.html
  9. 消費者庁「機能性表示食品の今後について」2024年9月
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/
  10. 健康長寿ネット「健康食品とは」
    https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/kenkosyokuhin.html

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本村ユウジ
本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。

それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。

幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。

では、がんに勝つにはどうすればいいのか?

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経験18年以上。プロのアドバイザーによる徹底解説。

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