
膵臓の構造
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こんにちは。17年間の活動実績を持つ、
「プロのがん治療専門アドバイザー」本村ユウジです。
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膵臓がんの特徴と症状が現れにくい理由
膵臓がんは、膵管の表面にある上皮細胞から発生する悪性腫瘍です。
膵臓は胃の後ろ側の深い位置にあり、長さは約20センチメートルほどの細長い臓器です。消化酵素を分泌する外分泌機能と、インスリンなどのホルモンを分泌する内分泌機能という2つの重要な役割を担っています。
膵臓がんの大きな特徴は、早期段階ではほとんど症状が現れないことです。膵管内あるいは膵臓内にとどまっている段階では、多くの患者さんに自覚症状がありません。そのため、なんらかの症状が現れた場合には、すでに膵臓がんが進行した状態であることが少なくありません。
日本では、膵臓がんによる死亡者数は年々増加しており、2023年には年間の死亡者数が4万人を超えています。がんの種類別死亡者数では胃がんを抜いて第3位となっており、高齢化社会の進行とともに患者数が増え続けています。
膵臓がんが発見されにくい理由として、以下の点が挙げられます。
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| 位置の問題 | 体の奥深くにあり、他の臓器に囲まれているため画像診断が困難 |
| 症状の非特異性 | 腹痛や食欲不振など、他の疾患でも見られる一般的な症状のみ |
| 進行の速さ | 小さながんでも血管やリンパ管に浸潤しやすく、転移が早い |
| 検査の難しさ | 通常のがん検診では膵臓を詳しく調べることが少ない |
実際、診断時にステージ4の状態である患者さんは約50パーセントに上り、ステージ1で発見される患者さんはわずか6.3パーセントというデータも報告されています。
進行した膵臓がんの状態とは
膵臓がんが大きくなると、がんは膵臓の外に出て、がん細胞は容易に門脈や神経、リンパ管、胆管内に侵入します。このため、膵臓がんは胃がんや大腸がんと比較すると周囲に広がりやすく、リンパ節転移や神経浸潤を起こす可能性が高いという特徴があります。
門脈内に入ったがん細胞は、血流に乗ってすぐに肝臓に到達します。肝臓に到達したがん細胞はそこで徐々に増殖し、これが肝転移となります。膵臓から流れ出た血液は最初に肝臓に向かうため、膵臓がんは肝臓転移を起こしやすいのです。
また、膵臓がん細胞は腹腔内にも散らばりやすく、腹膜に付着して腹膜転移を起こすこともあります。このように、進行した状態の膵臓がんは、リンパ節転移、神経浸潤、肝転移、腹膜播種などを起こしやすいがんです。
膵臓がんの進行速度が速いといわれる理由は、小さながんであっても周囲の血管やリンパ管に浸潤しやすいことにあります。肝臓や肺などへ運ばれやすいため、早期から転移のリスクが高まります。
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膵臓がん全体でよく見られる症状
膵臓がん全体では、以下の症状が報告されています。
腹痛が約40パーセントの患者さんに見られ、最も多い症状となっています。次いで黄疸が約15パーセント、腰痛、背中の痛み、体重減少などが続きます
ただし、がんのできる部位によって症状が異なることに注意が必要です。
糖尿病の新たな発症、あるいは急激な悪化も膵臓がんを疑うきっかけとなります。膵臓は血糖値をコントロールするインスリンを分泌する臓器であるため、膵臓がんによって膵臓の機能が低下すると、糖尿病が発症したり悪化したりすることがあります。
これらの症状が出現した場合は、すでに進行した状態のがんである場合が多いのが現状です。また、膵臓がん診断時にまったく症状のないケースも12パーセントと決して少なくありません。無症状で発見される割合は約15パーセント程度という報告もあります。
膵頭部がんに特徴的な症状
膵臓は膵頭部、膵体部、膵尾部の3つの区分に分けられます。膵頭部は十二指腸に接している部分で、膵頭部と膵体部・膵尾部での発症率は3対1とされています。
膵頭部にできたがんの最も特徴的な症状は黄疸です。これは、がんによって膵頭部の後ろから内部を走っている胆管が狭くなったとき、あるいは閉塞したときに現れます。
肝臓で作られた胆汁という消化液は、総胆管という管を通って膵臓の頭部を貫き、十二指腸に流れています。膵頭部がんにより胆管が圧迫されると、胆汁の流れが妨げられ、胆汁中にあるビリルビンという赤血球の老廃物が体内に蓄積します。これにより皮膚や眼球が黄色くなる黄疸が起こります。これは閉塞性黄疸と呼ばれます。
膵頭部がんの約60パーセントにこの黄疸症状が出現するとされています。黄疸が進行すると全身の皮膚が黄色みを帯び、かゆみなどが出現しますが、黄疸の初期症状では尿の色が濃くなることや、目の白目の部分が黄色味を帯びることから気づくことがあります。
膵頭部にできた膵臓がんは、大きさが小さい段階でも総胆管を圧迫して黄疸が出現することがあり、これが早期発見につながる可能性があります。尿の色が黄色っぽくなる、目の白目の部分が黄色くなるなどの症状を自覚された際には、専門病院での精密検査が推奨されます。
膵頭部がんでは、そのほかに腹痛が約60パーセント、体重減少が約50パーセントの患者さんに見られます。
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膵体部・膵尾部がんに特徴的な症状
一方、膵体部や膵尾部にできたがんの場合は、症状が出にくく、発見されたときにはかなり進行した状態であることが特徴です。膵尾部は脾臓に接している部分で、膵臓の中でも特に奥まった位置にあります。
症状としては食欲不振、腹痛、背部痛、体重減少などがありますが、中でも特徴的なのが背部痛です。膵体尾部は背中の方に位置しており、その周囲には多くの神経が走っています。
膵臓はわずか厚さ数センチメートル程度の薄い臓器ですので、がんができるとすぐに背中の方の神経に浸潤してしまいます。
膵臓の周囲にはたくさんの神経が分布しているため、がんが浸潤すると神経を侵しやすく、そのため痛みも強くなります。背中の痛みは、食事とは関係なく、夜中の痛みなどが激しく続くのが特徴的です。がんが背骨を通る神経を圧迫すると、より強い痛みが生じやすくなります。持続的で頑固な背部痛は、膵体部や膵尾部のがんの特徴といえます。
膵体部や膵尾部のがんで注意しなければいけないのは、なんとなくお腹や背中が痛い、なんとなくだるい、食欲がないなどの不定症状が多いことです。
これらは非特異的症状とも呼ばれ、他の疾患でも同様の症状が見られるため、「これがあれば膵臓がんだ」と言えるような特徴的なものではありません
そのため、胃の検査などで異常なしとの診断が下され、胃薬を内服している間に膵臓がんがどんどん進行してしまうということがあります。症状が出たときに、ほかのはっきりした原因がなければ膵臓がんの疑いを持つことも大切です。
糖尿病の発症・悪化と膵臓がんの関係
糖尿病と膵臓がんには明らかな関係があり、糖尿病患者さんは糖尿病でない人と比較して高い率で膵臓がんを発症しやすいことが分かっています。
膵臓は血糖値をコントロールするホルモンを分泌する臓器です。インスリンは血液中の糖を使用してエネルギーを作り、血糖値を下げる働きをします。膵臓がんにより膵臓の内分泌機能が低下すると、インスリンの分泌量が低下し、糖尿病の出現や悪化という形で症状が現れます。
もともと糖尿病を患っている患者さんで突然、血糖値が不安定になったり、今まで糖尿病ではなかった患者さんが、初めて糖尿病と診断されたりしたときに、精密検査を行うと膵臓がんが発見されることがあります。
糖尿病の新たな発症や急に血糖コントロールが不良になった場合は、膵臓がんの発症を疑う大きな目安になります。特に体重増加や過食などの原因がないにもかかわらず、糖尿病を新たに発症したり、治療中に悪化したりした場合には、膵臓のなんらかの異常を疑う必要があります。
膵臓がんは症状が乏しいため、日頃から血糖値を意識することが大切です。特に高齢者で急に糖尿病を発症した場合や、糖尿病の治療中に急激に血糖値が悪化した場合には、膵臓がんのスクリーニング検査を受けることが推奨されます。
進行期・末期の膵臓がんで見られる症状
膵臓がんが進行すると、上腹部痛、体重減少、黄疸という3つの主要な症状が出てきます。
上腹部痛は最も多く見られる症状です。膵臓がんによる腹痛や背中の痛みは、痛みが持続的であることに加え、時間が経つにつれて痛みが増すことが多いという特徴があります。
体重減少も特徴的な症状です。がん細胞の増殖によって悪液質という栄養不良のためやせて衰弱した状態になることや、十二指腸への浸潤、消化酵素の分泌低下、食欲減退などが原因で、進行するとともに体重減少が顕著になります。原因なく体重が1カ月で2キログラム以上減少した場合には注意が必要です。
膵臓がんが進行して末期の状態になると、著しい体重低下が起こることがほとんどです。膵臓がんによって膵臓が正常に機能しなくなると膵液の分泌が障害されるため、栄養の吸収ができなくなります。さらに、膵臓のがんが十二指腸や大腸などの消化器官を圧迫することで、食欲の低下をきたすこともあり、これも体重の低下につながります。
末期の膵臓がんでは、以下のような症状が現れます。
| 症状 | 原因と特徴 |
|---|---|
| 持続的な腹痛・背部痛 | がんが神経に浸潤することによるもの。時間とともに痛みが増強する |
| 黄疸 | 胆管の圧迫により胆汁が蓄積。皮膚や眼球の黄変、かゆみを伴う |
| 体重減少 | 栄養吸収障害とがんによる代謝亢進。食欲不振も加わる |
| 腹水 | 腹膜播種や門脈圧亢進により腹水が貯留。腹部膨満や呼吸困難を誘発 |
| 消化不良 | 膵外分泌不全により脂肪便や下痢が頻発する |
| 全身倦怠感 | 栄養不良とがんの全身性炎症反応により極度の疲労感が生じる |
膵臓がんによって膵臓が大きくなると膵臓に炎症が起こり、背中や腰に痛みが起こります。病気が腸に浸潤すると、腸が詰まったり、その部分から出血して貧血が進む患者さんもいます。
また、膵臓の機能が低下したことによりインスリンの分泌が不足するため、急に糖尿病を発症したり、悪化したりすることがあります。吐き気や嘔吐、便秘、下痢などの消化器症状も見られます。
末期の膵臓がんにおける転移と症状
膵臓がん末期の状態になると、がんは様々な臓器へ転移し、転移した臓器に特有の症状を引き起こします。
膵臓がんが最も転移を起こしやすいのは肝臓です。肝臓で転移がんが進行すると倦怠感や黄疸など、肝機能の低下による症状が見られるようになります。また、腹膜に転移する腹膜播種も起こりやすく、腹水が貯留して腹部膨満感や呼吸困難を引き起こすことがあります。
肺に転移した場合には咳や息切れ、呼吸困難などの症状が現れることがあります。骨に転移した場合には、転移部位に強い痛みが生じることがあります。
末期では、膵臓がんに限らず全身の衰弱感や疲労感が強まり、日常生活が困難になることもあります。特に余命1カ月くらいの状態では、食欲が低下し、飲み込む力が弱まってきます。
進行した膵臓がんの症状への対処法
病気が進行し、がんそのものに対する治療が困難になった状況では、できるだけつらい症状がなく生活できることが大切です。
痛みの管理は末期の膵臓がんにおいて重要です。鎮痛薬の適切な使用や症状に応じた治療法の選択が必要です。痛みやつらい症状があれば、主治医と相談し、内服薬の調整などを行います。オピオイド鎮痛薬を含む段階的な疼痛管理が行われます。
黄疸や腹水に対処する治療も重要です。膵臓がん末期の状態では、膵臓のがんが周囲に浸潤して機能不全を起こしてしまうため、それぞれの症状に一つずつ対処していくことも必要となります。
例えば、十二指腸ががんで圧迫されて食べたものが通過できなくなった場合に胃と小腸をつなぐバイパスを増設したり、胆管ががんで圧迫されて胆汁の流れが悪くなった場合は胆道ドレナージを行ったりします。また、転移した膵臓がんが転移先の臓器で引き起こす様々な症状に対しても、個別に対処を行っていきます。
吐き気や食欲不振、倦怠感などの症状に対しても、それぞれに適した薬物療法が提供されます。さらに、心理的サポートや栄養管理も緩和ケアの一環として重要視されます。これにより、身体的な苦痛だけでなく精神的な負担も軽減することが可能です。
食欲が低下した際は、ゼリーやプリンなど、とろみのあるものを食べることが推奨されます。食欲が低下するとともに筋力も衰えてきますので、家族は無理をせずに、訪問看護や介護サービスなどの利用も検討することが大切です。
訪問診療や訪問看護、介護サービスなどは、患者さんと家族が一緒に過ごす時間を大切にするための手助けとなることもあります。
膵臓がんの早期発見の重要性
膵臓がんは初期には無症状のことが多いため、早期には発見しにくいがんです。
しかし、症状が現れた段階ではすでに進行していることが多いため、早期発見が生存率の向上につながります。
診断時のステージが早期であるほど、5年生存率は高くなります。ステージ1で発見された場合の5年生存率は約40パーセント前後と報告されていますが、ステージ4では5パーセント未満と予後が厳しくなります。
膵臓がんのリスク要因として、喫煙、慢性膵炎、糖尿病、肥満、膵臓がんの家族歴などが知られています。これらのリスク要因を持つ患者さんは、定期的な検査を受けることが推奨されます。
特に、50歳以上で急に糖尿病を発症した場合、長年糖尿病の治療を受けていた患者さんが急に血糖コントロールが悪化した場合、原因不明の体重減少や背部痛がある場合には、膵臓の精密検査を受けることが望ましいといえます。
腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、MRCP検査、超音波内視鏡検査などが膵臓がんの診断に用いられます。中でも造影CT検査と超音波内視鏡検査は最も重要な検査法とされています。
血液検査では、腫瘍マーカーのCA19-9が診断の参考になります。膵臓がん患者さんの80パーセントから90パーセントで、CA19-9が高値を示します。ただし、がんがあっても数値が増加しない場合や、他の病気で数値が増加することもあります。

