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34.診断用語

【2025年更新】病理診断書の見方は?pap, tub1, tub2, por, muc, NECとは?意味をわかりやすく解説


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病理診断書とは?【2025年最新情報】

ご自身の、あるいはご家族の病理診断書を手に取った時、そこに並んだ多くの専門用語や略語に戸惑い、不安を感じた方も少なくないのではないでしょうか。特に「pap」「tub1」「por」といった見慣れない文字列は、一体何を示しているのか分からず、インターネットで検索を繰り返しているかもしれません。

この記事では、そうした不安を少しでも和らげ、ご自身の体の状態を正しく理解するための一助となるよう、病理診断書、特にがんの診断で用いられる重要な略語について、2025年現在の最新情報に基づき、できるだけ平易な言葉で解説していきます。

病理診断書とは、内視鏡検査(胃カメラなど)で採取された組織の一部や、手術で切除された臓器を、病理医という専門の医師が顕微鏡で詳細に観察し、どのような病気であるかを最終的に診断した報告書です。いわば「病気の最終診断」であり、その後の治療方針を決定する上で最も重要な情報の一つとなります。

では、なぜこれほど重要な書類に略語が多用されるのでしょうか。これにはいくつかの理由があります。一つは、医療現場での効率化です。世界中の医師が共通の認識を持てるよう、国際的な分類に基づいており、正式名称が長いために略語が慣例的に使われます。また、これらの報告書は、本来は医療専門家間で情報を正確かつ迅速に共有するために作成されるため、一般の方が読むことを主眼としていないという背景もあります。

しかし、ご自身の診断について深く理解したいと願うのは当然のことです。これから、特に胃がんや大腸がんなどで頻繁に登場するキーワードを中心に、その意味を一つひとつ紐解いていきましょう。

がんの性質を示す重要キーワード:pap, tub1, tub2, por, muc, NEC

病理診断書に記載される略語の中でも、今回取り上げる「pap」「tub1」「tub2」「por」「muc」、そして「NEC」は、がんの「組織型」を示しています。組織型とは、簡単に言えば「がん細胞の顔つきや性格」のようなものです。がん細胞がどのような形をして、どのように増殖していくタイプなのかを分類したもので、この組織型によって、がんの進行の速さや転移のしやすさ、そして効果的な治療法が異なる場合があります。

つまり、これらの略語を理解することは、ご自身のがんの個性や特徴を知るための第一歩となるのです。ここでは、特に胃がんの診断でよく用いられる分類を例にとって解説します。

胃がんでよく見られる組織型の略語:pap, tub1, tub2, por, muc

胃がんの大部分は「腺癌(せんがん)」と呼ばれるタイプです。これは、胃の粘膜を構成している「腺細胞」という細胞が、がん化したものです。そして、この腺癌は、がん細胞の増殖パターンや形態によって、さらに細かく分類されます。それが、pap, tub, por, mucといった略語で示される組織型です。

これらの関係性を分かりやすくするために、以下の表にまとめました。

略語 正式名称 (英語) 日本語名 特徴の簡単な説明(がんの顔つき)
pap Papillary adenocarcinoma 乳頭腺癌 がん細胞が乳頭状(イソギンチャクのような形)に増殖するタイプ。比較的おとなしい顔つき。
tub1 Well-differentiated tubular adenocarcinoma 高分化型管状腺癌 がん細胞が管状(チューブのような形)を作り、正常な細胞に近い顔つき(おとなしい)。
tub2 Moderately-differentiated tubular adenocarcinoma 中分化型管状腺癌 tub1とporの中間的な顔つき。
por Poorly differentiated adenocarcinoma 低分化型腺癌 がん細胞の形がバラバラで、正常な細胞とは似ていない顔つき(未熟)。
muc Mucinous adenocarcinoma 粘液癌 細胞の外に大量の粘液(ネバネバした液体)を作る特殊なタイプ。

それでは、それぞれのタイプについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

pap (Papillary adenocarcinoma) – 乳頭腺癌

papは乳頭腺癌を指します。がん細胞が、まるでイソギンチャクやカリフラワーのように、乳頭状にモコモコと盛り上がるように増殖するのが特徴です。一般的に、分化度(後述します)は高く、比較的おとなしい性格のがんに分類されることが多いです。ただし、がんの進行度(深さや広がり)によって治療方針は総合的に判断されます。

tub1 (Well-differentiated tubular adenocarcinoma) – 高分化型管状腺癌

tub1は、胃がんの中で最も頻繁に見られるタイプの一つです。「tub」は管状腺癌(がん細胞が管のような構造を作る)を意味し、「1」は分化度が高い(Well-differentiated)ことを示します。分化度が高いというのは、がん細胞の顔つきが、元となった正常な胃の粘膜細胞によく似ている、という意味です。いわば「比較的おとなしい顔つきのがん」と言え、一般的に増殖のスピードは緩やかで、転移のリスクも後述の低分化型に比べると低い傾向にあります。

tub2 (Moderately-differentiated tubular adenocarcinoma) – 中分化型管状腺癌

tub2は、tub1と次にご紹介するporの中間的な性質を持つタイプです。がん細胞は管状の構造を一部に保ちつつも、形が不規則になり始めています。顔つきも、おとなしいtub1と、未熟なporの中間くらい、とイメージすると分かりやすいかもしれません。治療方針を考える上では、がんの広がりや深さなど、他の情報と合わせて総合的に評価されます。

por (Poorly differentiated adenocarcinoma) – 低分化型腺癌

porは、分化度が低い(Poorly differentiated)腺癌を指します。これは、がん細胞の顔つきが、本来の正常な細胞の姿とはあまり似ていない「未熟な」状態であることを意味します。細胞同士の結びつきが弱く、バラバラに増殖していく傾向があるため、一般的に増殖スピードが速く、転移を起こしやすい性質を持つとされています。このporには、細胞が粘液を内部に溜め込んで指輪のように見える「印環細胞癌(signet-ring cell carcinoma, 略してsig)」という特殊なタイプも含まれ、特に若い女性の胃がんに見られるスキルス胃がんは、この印環細胞癌であることが多いです。

muc (Mucinous adenocarcinoma) – 粘液癌

mucは粘液癌です。その名の通り、がん細胞が自身の外側に大量の粘液を作り出し、その粘液のプールの中にがん細胞が浮かんでいるような状態で増殖するのが特徴です。胃がん全体の中では比較的まれなタイプです。このタイプも、がんの広がり方や患者さんの状態によって治療法が選択されます。


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腺癌とは異なる特殊な癌:NEC (Neuroendocrine carcinoma) とは?

さて、これまで解説してきたpapやtub、porとは全く異なるカテゴリーに分類されるのが「NEC (Neuroendocrine carcinoma)」、日本語では「神経内分泌癌」です。

これは、胃や腸、膵臓、肺などに存在する「神経内分泌細胞」という、ホルモンなどを産生する特殊な細胞ががん化したものです。腺細胞から発生する腺癌とは、がんの発生起源も性質も全く異なります。

NECの最も重要な特徴は、一般的に増殖能力が非常に高く、進行が速いことです。そのため、発見された時点ですでに転移していることも少なくありません。治療法も、通常の腺癌で使われる抗がん剤とは異なる種類の薬剤が用いられることが多く、専門的な治療戦略が必要となります。

病理診断書に「NEC」という記載があった場合は、腺癌とは異なるタイプの、進行の速い癌である可能性を示唆しており、主治医からより詳細な説明を受ける必要があります。

ちなみに、この神経内分泌細胞からできる腫瘍を総称して「神経内分泌腫瘍(NEN: Neuroendocrine neoplasm)」と呼びます。NENは、比較的進行が緩やかな「神経内分泌腫瘍(NET: Neuroendocrine tumor)」と、進行が速く悪性度の高い「神経内分泌癌(NEC)」に大きく分けられます。この分類は治療法を決定する上で非常に重要になります。

略語から読み解く「分化度」とは? がんの顔つきを理解する鍵

tub1やporの解説で「分化度」という言葉が出てきました。これは、病理診断において非常に重要な概念なので、独立した項目として詳しく説明します。

「分化」とは、細胞が特定の役割を持つために成熟していく過程を指します。例えば、胃の粘膜の元になる細胞は、成熟する(分化する)ことで、粘液を出す、酸を出すといった特定の機能を持つ細胞になります。

がん細胞は、この分化の途中の段階で異常な増殖を始めた細胞です。そして「分化度」とは、そのがん細胞が、どれくらい正常な細胞に近い姿まで成熟しているか(分化しているか)の度合いを示す指標です。

  • 高分化型 (Well-differentiated): がん細胞の形や構造が、正常な細胞の姿によく似ている状態です。細胞の並び方も比較的規則的で、いわば「大人の顔つき」のがんと言えます。一般的に増殖は緩やかです。tub1がこれにあたります。
  • 低分化型 (Poorly differentiated): がん細胞の形が、正常な細胞とは全く似ていない、未熟な状態です。細胞の形はバラバラで、いわば「幼い顔つき」のがんと言えます。未熟な細胞は分裂・増殖する能力が高いため、一般的に増殖スピードが速く、悪性度が高い傾向にあります。porがこれにあたります。
  • 中分化型 (Moderately-differentiated): 高分化型と低分化型の中間的な性質を持つ状態です。tub2がこれにあたります。

このように、分化度はがんの「性格」や「悪性度」を推測するための重要な手がかりとなります。病理診断書では、この分化度と、前述の組織型(pap, tubなど)を組み合わせて、がんの性質が評価されているのです。

病理診断書を受け取ったらどうすればいい?

ここまで様々な略語とその意味を解説してきましたが、最も大切なことをお伝えします。それは、「ご自身の判断だけで結論を出さない」ということです。

この記事で得た知識は、あくまでご自身の状態を理解するための補助的な情報です。病理診断書に書かれた略語の意味が分かったとしても、それがご自身の体にとって具体的にどのような意味を持つのか、今後の治療がどうなるのかは、がんの深さ(深達度)、リンパ節への転移の有無、遠隔転移の有無など、他の多くの情報と合わせて総合的に判断しなければなりません。

病理診断書を受け取ったら、以下のことを心がけてください。

  1. 必ず主治医から直接説明を受ける:診断結果は、必ず担当の医師から、ご自身の体の状態と合わせて説明を受けてください。分からないこと、不安なことは、その場で遠慮なく質問しましょう。
  2. 質問したいことをメモしておく:診察の場では緊張してしまい、聞きたいことを忘れてしまいがちです。「この略語はどういう意味ですか?」「私の癌の顔つきはおとなしいタイプですか?」「今後の治療法にはどのような選択肢がありますか?」など、事前に質問をリストアップしておくと、落ち着いて話ができます。
  3. セカンドオピニオンを検討する:主治医の説明に納得がいかなかったり、他の医師の意見も聞いてみたいと思ったりした場合は、セカンドオピニオンを利用することも有効な選択肢です。病理診断の標本(プレパラート)を借りて、別の医療機関の病理医に診断してもらうことも可能です。

まとめ:正しい知識は、不安を和らげる力になる

今回は、病理診断書に記載される重要な略語、「pap」「tub1」「tub2」「por」「muc」「NEC」を中心に、その意味と背景にある「分化度」という概念について解説しました。

見慣れない専門用語や略語は、私たちを大きな不安に陥れます。しかし、その一つひとつの意味を正しく知ることで、漠然とした不安が、具体的な事実に基づいた理解へと変わっていきます。それは、ご自身の病気と向き合い、前向きに治療に臨むための大きな力となるはずです。

この記事が、皆さんの手元にある病理診断書への理解を深める一助となれば幸いです。


参考文献・出典情報

この記事を作成するにあたり、以下の信頼できる情報源を参考にしました。より専門的で詳細な情報については、各サイトをご参照ください。

 

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本村ユウジ
がん治療専門のアドバイザー・本村です。

私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。

「本村さん、おかげで元気になりました」

そんな報告が届くのが嬉しくて、患者さんをサポートしています。

→200通以上の感謝の声(これまでいただいた実際のメールを掲載しています)

しかし毎日届く相談メールは、

「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」

「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」

「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」

こんな苦しみに溢れています。

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それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。

なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。

しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。

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