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タルセバ+アバスチン療法とは
タルセバ(エルロチニブ)とアバスチン(ベバシズマブ)を組み合わせた治療法は、EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんに対する治療選択肢の一つです。
タルセバは分子標的薬と呼ばれる薬剤で、がん細胞の増殖に関わるEGFR(上皮成長因子受容体)という物質の働きを阻害します。一方、アバスチンは血管新生阻害薬と呼ばれる薬剤で、がん細胞に栄養を供給する血管の形成を抑える作用があります。
この2つの薬剤を併用することで、がん細胞の増殖を抑制しながら、栄養供給路も遮断するという二重の効果が期待できます。
投与方法
タルセバとアバスチンの投与方法は以下の通りです。
| 薬剤名 | 投与量 | 投与方法 | 投与タイミング |
|---|---|---|---|
| タルセバ(エルロチニブ) | 150mg | 経口投与(内服) | 1日1回、決まった時間 |
| アバスチン(ベバシズマブ) | 15mg/kg | 点滴静注 | 初回90分、2回目以降は短縮可能 |
タルセバは自宅で内服する薬剤ですが、服用のタイミングには注意が必要です。食事の影響を受けやすいため、食事の1時間以上前、または食後2時間以降に服用することが推奨されています。
高脂肪・高カロリーの食事の後に服用すると、薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるためです。
タルセバ+アバスチン療法の適応
この治療法が適応となるのは、以下の条件に該当する患者さんです。
まず、切除不能な再発・進行性の非小細胞肺がんであることが前提となります。その上で、以下のいずれかに該当する必要があります。
一つ目は、がん化学療法を行った後に病状が進行(増悪)した場合です。初回の治療が効果を示さなくなり、がんが大きくなったり、新たな転移が見つかったりした状況を指します。
二つ目は、EGFR遺伝子変異陽性で、まだがん化学療法を受けていない(未治療の)場合です。この場合、初回治療としてタルセバ+アバスチン療法を選択できる可能性があります。
EGFR遺伝子変異の有無は、がん組織の検査によって確認します。この遺伝子変異があると、タルセバのような分子標的薬の効果が期待できます。
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治療効果と生存期間のデータ
タルセバ+アバスチン療法の効果は、JO25567試験という臨床試験で検証されています。この試験では、タルセバ単独療法との比較が行われました。
奏効率(がんの縮小効果)
治療によってがんがどの程度縮小したかを示す奏効率は、以下の結果でした。
| 治療法 | 完全奏効率 | 部分奏効率 | 合計奏効率 |
|---|---|---|---|
| タルセバ+アバスチン併用 | 4% | 65% | 69% |
| タルセバ単独 | 1% | 62% | 63% |
完全奏効とは、検査でがんが完全に消失した状態を指します。部分奏効は、がんの大きさが30%以上縮小した状態です。
併用療法では約69%の患者さんでがんの縮小が認められ、単独療法の63%と比較してやや高い結果となりました。
無増悪生存期間
無増悪生存期間とは、治療を開始してからがんが進行するまでの期間を指します。この期間が長いほど、治療によってがんの進行を抑えられていることを意味します。
| 治療法 | 無増悪生存期間(中央値) |
|---|---|
| タルセバ+アバスチン併用 | 16.0カ月 |
| タルセバ単独 | 9.7カ月 |
併用療法では16.0カ月、単独療法では9.7カ月という結果でした。併用療法は単独療法と比較して、約6カ月長くがんの進行を抑えることができたことになります。
これは臨床的に意味のある差であり、併用療法の有用性を示すデータといえます。
全生存期間
全生存期間は、治療開始から患者さんが生存している期間を示します。
| 治療法 | 全生存期間(中央値) |
|---|---|
| タルセバ+アバスチン併用 | 47.0カ月 |
| タルセバ単独 | 47.7カ月 |
興味深いことに、全生存期間については両群でほぼ同等の結果でした。併用療法で47.0カ月、単独療法で47.7カ月となっています。
無増悪生存期間では併用療法が優れていた一方で、全生存期間では差が見られなかった理由としては、病状進行後の後治療の影響などが考えられます。
副作用とその発現頻度
タルセバ+アバスチン療法では、それぞれの薬剤に特有の副作用が現れる可能性があります。JO25567試験で報告された主な副作用をご紹介します。
皮膚関連の副作用
タルセバによる副作用として最も頻度が高いのが皮膚症状です。
| 副作用 | 併用療法(全グレード) | 併用療法(グレード3以上) | 単独療法(全グレード) | 単独療法(グレード3以上) |
|---|---|---|---|---|
| 発疹 | 99% | 25% | 99% | 19% |
| 皮膚乾燥 | 75% | 3% | 58% | 0% |
| 爪囲炎 | 76% | 3% | 65% | 4% |
発疹はほぼすべての患者さんに現れる副作用です。ニキビのような発疹が顔、胸、背中などに出現します。多くの場合は軽度から中等度ですが、約25%の患者さんでは生活に支障をきたす程度の強い症状(グレード3以上)が現れることがあります。
皮膚の乾燥や爪の周囲の炎症(爪囲炎)も高頻度で見られます。これらの症状は、治療を継続する上で適切な対策が必要となります。
消化器系の副作用
| 副作用 | 併用療法(全グレード) | 併用療法(グレード3以上) | 単独療法(全グレード) | 単独療法(グレード3以上) |
|---|---|---|---|---|
| 下痢 | 81% | 1% | 78% | 1% |
| 口内炎 | 63% | 1% | 60% | 3% |
下痢は約8割の患者さんに現れますが、重症化することは比較的少なく、適切な整腸薬の使用で対応できることが多いです。
口内炎も半数以上の患者さんに見られます。口の中の粘膜が赤くなったり、痛みを伴う潰瘍ができたりすることがあります。
アバスチン特有の副作用
アバスチンを併用することで、血管新生阻害薬特有の副作用が加わります。
| 副作用 | 併用療法(全グレード) | 併用療法(グレード3以上) | 単独療法(全グレード) | 単独療法(グレード3以上) |
|---|---|---|---|---|
| 高血圧 | 76% | 60% | 13% | 10% |
| 尿蛋白 | 52% | 8% | 4% | 0% |
| 出血 | 72% | 3% | 29% | 0% |
高血圧は併用療法で顕著に増加する副作用です。76%の患者さんに何らかの血圧上昇が見られ、60%では降圧薬による治療が必要となるレベル(グレード3以上)の高血圧が現れます。
尿中に蛋白が出る尿蛋白も、併用療法で頻度が上がります。定期的な尿検査によるモニタリングが必要です。
出血傾向も注意が必要な副作用です。鼻血や歯茎からの出血など、軽度の粘膜出血が多く見られます。
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副作用への対策と管理方法
皮膚症状への対応
発疹やニキビ様の皮疹については、症状の程度に応じた段階的な対応が推奨されています。
軽症の場合は、ステロイド外用薬を使用します。顔や体幹には軟膏やクリーム剤、首にはローション剤が使いやすいとされています。また、予防的にミノサイクリンという抗菌薬を内服することも有効です。この段階では治療を継続できます。
中等症になると、より強いステロイド外用薬に変更します。かゆみを伴う場合は抗アレルギー薬を併用します。ミノサイクリンは1日100~200mgの内服が目安となります。症状が悪化する場合は皮膚科専門医への相談が必要です。
重症の場合は、タルセバの投与を一時中止し、皮膚科専門医に紹介します。ステロイドの内服治療を2週間程度行うことが基本となります。
皮膚の保湿ケアも重要です。乾燥を防ぐために、保湿剤をこまめに使用することをお勧めします。
下痢への対処
下痢は治療開始後、平均して1週間程度で現れることが多いです。
軽度の下痢であれば、整腸薬で対応できます。症状が強い場合はロペラミドなどの止瀉薬を使用します。
脱水を防ぐため、水分補給をこまめに行うことが大切です。経口補水液なども活用できます。
持続する下痢や血便が見られる場合は、すぐに医療機関に連絡してください。
高血圧の管理
アバスチンによる高血圧は、併用療法において重要な管理ポイントです。
自宅で定期的に血圧を測定し、記録することが推奨されます。収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が110mmHg以上になった場合は、すぐに医療機関に連絡する必要があります。
また、頭痛、吐き気、めまい、胸痛、息苦しさなどの症状が現れた場合も、高血圧に関連している可能性があるため、医師に相談してください。
降圧薬による治療が必要になることが多いですが、薬剤の選択は個々の患者さんの状態や他の薬剤との相互作用を考慮して決定されます。
出血への注意
鼻血や歯茎、膣などの粘膜からの軽度の出血が起こることがあります。
多くの場合は軽度で自然に止まりますが、10~15分経っても出血が止まらない場合は医療機関に連絡してください。
過去に喀血(2.5mL以上の鮮血の喀出)の既往がある患者さんは、肺出血のリスクがあるためアバスチンの使用は禁忌とされています。
尿蛋白のモニタリング
治療期間中は定期的に尿検査を行い、蛋白尿の有無をチェックします。
尿検査の定性検査で2+以上の蛋白が検出された場合は、より詳しい定量検査を行います。ネフローゼ症候群など、腎臓の機能に影響を及ぼす可能性があるため、注意深い経過観察が必要です。
注意すべき重篤な副作用
間質性肺炎
タルセバによる重篤な副作用として、間質性肺炎や急性肺障害が報告されています。発生時期は特定できず、治療のどの段階でも起こる可能性があります。
初期症状は風邪に似ており、発熱、息切れ、咳などが見られます。これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
治療中は定期的に胸部X線検査などで肺の状態を確認します。早期発見と適切な対応が重要です。
血栓塞栓症とうっ血性心不全
アバスチンの使用により、血栓塞栓症やうっ血性心不全のリスクがあります。
意識の消失、めまい、胸痛、息切れ、手足のむくみ、ろれつが回らないなどの症状が現れた場合は、緊急の対応が必要です。すぐに医療機関に連絡してください。
消化管穿孔
アバスチンの使用により、消化管穿孔(消化管に穴が開くこと)が起こることがあります。発現頻度は2%未満と低いですが、治療開始後3カ月以内に最も多く発生します。
激しい腹痛が現れた場合は、すぐに医療機関に連絡する必要があります。
創傷治癒の遅延
アバスチンは血管新生を阻害するため、傷の治りが遅くなる可能性があります。
手術の予定がある場合は、手術の前後4週間はアバスチンの投与を避けることが推奨されています。ただし、ポート(点滴用の器具)の挿入などの小規模な手術は可能とされています。
服薬時の注意点
タルセバの服用方法
タルセバは毎日決まった時間に服用することが重要です。飲み忘れに気づいた場合は、その日のうちの空腹時(食事の1時間以上前、または食後2時間以降)に1錠服用します。
忘れたからといって、2錠を一度に服用してはいけません。
食事との関係を考慮し、服用時間を設定することが大切です。例えば、朝食前や就寝前など、食事の影響を受けないタイミングを選びます。
他の薬剤との相互作用
タルセバは他の薬剤との相互作用に注意が必要です。
胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカー)を服用している場合、タルセバの吸収が低下し、効果が減弱する可能性があります。オメプラゾールとの併用では、タルセバの血中濃度が46%減少したという報告があります。
CYP3A4という酵素に影響を与える薬剤も注意が必要です。
CYP3A4を阻害する薬剤(アゾール系抗真菌薬、マクロライド系抗菌薬など)との併用では、タルセバの血中濃度が上昇する可能性があります。ケトコナゾールとの併用では約86%の上昇が報告されています。
逆に、CYP3A4を誘導する薬剤(フェニトイン、カルバマゼピン、リファンピシン、バルビツール酸系薬物、セイヨウオトギリソウなど)との併用では、タルセバの血中濃度が低下します。リファンピシンとの併用では約69%の減少が報告されています。
シプロフロキサシンのように、CYP1A2とCYP3A4の両方を阻害する薬剤との併用でも、タルセバの血中濃度が上昇します。
ワルファリンとの併用では、血液凝固能を示すINR値が増加し、出血のリスクが高まる可能性があります。併用する場合は、プロトロンビン時間やINR値を定期的に測定する必要があります。
喫煙もタルセバの効果に影響します。喫煙によってタルセバの血中濃度が64%減少するという報告があるため、治療中は禁煙することが強く推奨されます。
アバスチンの点滴速度
アバスチンは点滴で投与されますが、点滴速度に注意が必要です。
初回は90分かけてゆっくり投与します。問題なく投与できた場合、2回目は60分、3回目以降は30分まで短縮できます。
急速な投与により、インフュージョンリアクション(点滴中や点滴直後に現れるアレルギー反応のような症状)が起こる可能性があるため、段階的に時間を短縮していきます。
治療を受ける際の判断材料
タルセバ+アバスチン療法を検討する際には、いくつかの視点から考えることが大切です。
まず、無増悪生存期間の延長が期待できるという点は、この治療法の大きな利点です。JO25567試験では約6カ月の延長が示されており、がんの進行を抑えられる期間が長くなることは、患者さんにとって生活の質を維持できる期間が長くなることを意味します。
一方で、副作用の頻度と程度については、十分に理解しておく必要があります。特に高血圧や出血傾向など、アバスチン特有の副作用が加わることで、単独療法と比較して管理すべき副作用が増えます。
全生存期間については両群で差が見られなかったことも、治療選択を考える上での重要な情報です。無増悪生存期間が延長しても、最終的な生存期間に差がない理由としては、病状進行後の治療の影響などが考えられますが、この点については主治医とよく相談することをお勧めします。
また、定期的な通院や検査、血圧測定などの自己管理が必要になることも考慮すべき点です。アバスチンは点滴投与のため、定期的に病院に通う必要があります。
副作用管理のための追加の薬剤(降圧薬、止瀉薬、皮膚症状への薬など)が必要になる可能性も考慮しておくとよいでしょう。
治療費についても確認しておくことをお勧めします。分子標的薬と血管新生阻害薬の併用は、それなりの医療費がかかります。高額療養費制度などの利用も含めて、事前に相談しておくことが大切です。
医療機関での確認事項
治療を始める前に、医療機関で以下の点を確認しておくことをお勧めします。
まず、EGFR遺伝子変異の検査結果を確認し、この治療法の適応があるかどうかを明確にすることが重要です。
現在服用している他の薬剤について、主治医や薬剤師に必ず伝えてください。特に胃薬や抗菌薬など、タルセバとの相互作用がある薬剤については注意が必要です。
過去の喀血の有無も重要な情報です。喀血の既往がある場合、アバスチンは使用できません。
手術の予定がある場合は、その時期についても相談が必要です。アバスチンの投与時期を調整する必要があります。
副作用が現れた場合の連絡先や対応方法について、事前に確認しておくことも大切です。特に、緊急性の高い症状(激しい腹痛、呼吸困難、高血圧による症状など)については、どのように対応すべきか具体的に聞いておきましょう。
定期的な検査のスケジュール(血液検査、尿検査、画像検査など)についても確認し、通院計画を立てておくことをお勧めします。
参考文献・出典情報
National Comprehensive Cancer Network (NCCN) Guidelines - Non-Small Cell Lung Cancer
American Cancer Society - Lung Cancer Treatment

