がん専門アドバイザー、本村です。
この記事では、静岡県内で「癌封じ」や、癌の治療成功、癌の再発・転移がないこと等を祈願するに適した神社、お寺を紹介しています。
私は現実的なサポートをしますので神頼みを積極的に推奨しているわけではないですが、近年は癌闘病が長期化するうえ、自分ではコントロールできない状況になることも増えています。
そんな中で患者さんから「気持ちを落ち着かせたいので、どこか神社やお寺に参拝に行きたい」という相談を受けることも増えてきましたので、全国の寺社仏閣を調べる機会が多くなりました。
せっかく参拝に行くなら、創建の由来や祭神のご利益があるところ、境内の雰囲気がよいところに行きたいですよね。
自分が行くならここに行く、という視点で紹介するようにしています。
ちなみに「癌封じ」というのは、「癌でない人が、癌にならないように祈願する」ものです。
再発や転移という特徴があるので、「もう癌と診断されないようにする=癌封じ」と捉えてもよいので、癌封じの祈願でもよいのですが、本来は「癌平癒」あるいは「病気平癒」を祈願するのが適しています。
それを踏まえて、静岡県内で参拝に適した神社を2つ、お寺を1つ挙げていますので参考にしていただければと思います。
静岡県静岡市 静岡浅間神社の病気平癒祈祷とお守り
静岡で初詣といえばここ、と言われるほどメジャーな神社である「静岡浅間神社(せんげんじんじゃ)」。
静岡浅間神社とは、同一境内にある神部(かんべ)神社、浅間(あさま)神社、大歳御祖(おおとしみおや)神社の三社の総称です。
東京ドームとほぼ同じ広さの境内を誇るだけでなく、市街地の中心にあり、富士山が見えることなどから年間を通じて多くの人が訪れています。
主祭神が祀られている神部神社の創建は紀元前140年頃、第10代崇神天皇の時代とされ、平安時代には駿河国総社(東海道に存在する神社の祭神を集めて祀った神社)となりました。
以来、鎌倉幕府、織田家、今川家などそれぞれの時代の有力者から篤い信仰を集め、特に徳川家康は14歳のときに静岡浅間神社で元服しています。
隠居後に駿府に居を構えてから再建に力を入れたので、東照宮と同じく豪華絢爛な社殿が特徴で「東海の日光」とも呼ばれています。
1804年頃から本格的に再建された現在の社殿は全て国の重要文化財に指定されており、歴史的にも建物としても静岡県でも屈指の神社といえます。
癌や病気との関連
主祭神は「大己貴命 おおなむちのみこと)」で、駿河開拓の祖神といわれ、島根の出雲大社の主祭神でもあり、日本神話において主要な神の一柱です。
国造りの神、縁結び、除災招福の神としても有名ですが、延命長寿、医療の神、健康祈願の神でもあります。
癌など特定の病気と直接関りがあるわけではないですが、「病気平癒」「無病息災」に特にご利益があるといわれています。
また、境内社(境内の中にある、付属している小さな神社)として少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)があります。
この神社の祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)といい、日本神話の中で、大己貴命とともに国造りや医薬を広めた神とされています。
全国に少彦名命を祀る神社は数多くありますが、静岡ではこの静岡浅間神社だけです。
病気平癒を祈る人はもちろん、医療関係の仕事をしている医師、薬剤師、製薬会社の方も参拝に訪れます。
もともと少彦名神社は「神宮寺薬師社」と呼ばれており、医薬の仏である薬師如来を祀っていたことから、現在だけでなく古くから疾病やケガが治ることを願う庶民の信仰を集めていました。
少彦名神社は長い改修期間をへて再建されたばかりで非常に美しい社殿になっています。
これら、静岡浅間神社に祀られている祭神には病気平癒に関して深いゆかりがあります。癌も病気の1つですので、癌封じや癌が治ること、手術や抗がん剤などの治療の成功、再発防止などを祈願するにはよい神社であるといえます。
なお、境内にある7つの神社(神部、浅間、大歳御祖にくわえ、麓山、少彦名、八千戈 、玉鉾の境内社)すべてにお参りすると満願叶う、といわれており、専用の「七社参りご朱印札」があります。
麓山神社への階段はかなり急で、全部参拝するのに40分程度かかるといわれていますが、体調に問題なければぜひ巡ってみましょう。
病気平癒の祈祷を受けることができます
静岡浅間神社では、個人の祈祷(神職によるお祓いを受け、願意を叶えようとする正式な参拝)を受けることができます。
高さ25mにも及ぶ「大拝殿」の中に入って受けられることで、この神社の祈祷には年末年始だけでなく週末にも多くの人が申し込んでいるようです。
祈祷の流れは以下のとおりです。
・修祓=お祓いを受ける。
・祝詞奏上(のりとそうじょう)=神に願意を祈願する詞を奏上してもらう。
・速神楽・鈴祓い=巫女が速神楽を舞い、鈴にてお祓いをする。
・玉串拝礼=玉串(榊の小枝)を献じて、祈願する。
・撤饌拝受=祈願した神札・お守りなどを受けとる。
個人での祈祷は5,000円から。所要時間は待ち時間を含めて30分程度になります。
祈祷の受付時間は9:00~16:00。事前予約不要で当日申し込めますが、祭事のある日や週末などは混みあうので参拝日や時間が決まれば問い合わせておきましょう。
願意は様々なものから選べますが、癌にならないことを願う場合は身体健全、癌など病気を治したい場合は病気平癒を選んで申し込むとよいでしょう。
身体健全、病気平癒のお守りがあります
授与所では様々なお守りが販売されています。
癌封じや癌平癒を願う場合は、身体健全か病気平癒のお守りが適していると思います。
静岡浅間神社の住所と地図
住所:静岡県静岡市葵区宮ケ崎町102-1
静岡浅間神社の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):7:00~18:00(無休)
・電話番号:054-245-1820(代)
・最寄り駅:JR静岡駅より徒歩20分
・バス:静岡駅の南口9番バス停から10分。浅間神社入口下車。
・車でのアクセス:東名高速静岡ICから約30分。
・駐車場:無料あり。90台程度
・階段:あり
静岡浅間神社のおすすめ度:A。【A>Eの5段階】
静岡県には三嶋大社、富士山本宮浅間大社など(の官幣大社)があり、神社の格としては、静岡浅間神社より上の神社もあります。(静岡浅間神社は国幣小社)
ただ、祭神に関して静岡浅間神社の大己貴命、少彦名命の両神は病気平癒に強い縁があるという点が大きいです。
創建の由来、境内の美しさ、祈祷を受けられることや祈祷を受ける拝殿の趣なども含めて、難病である癌の闘病に関して参拝するには最も適した神社だと思います。
静岡県静岡市 久能山東照宮の病気平癒祈願とお守り
こちらも徳川家康公にゆかりがある社になりますが、久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)も病気平癒や健康長寿に関連深い神社です。
東照宮は家康を神=東照大権現として祀っている神社のことで、全国に約130社の東照宮があります。
家康は生前、「遺体は駿河国の久能山に葬れ」と遺言を残しており、二代将軍、徳川秀忠により久能山東照宮は創建されました。
今でも徳川宗家は家康の命日である4月17日にこの久能山東照宮を参拝します(この日に日光東照宮には参拝しない)。
家康が実際にどこに埋葬されているのか?については諸説あり、日光か久能山かのいずれかだとされていますが、宗家参拝の日から、久能山東照宮だという説が有力です。
癌や病気との関連
神社の格としても「別格官幣社」で、社殿は平成22年に国宝に指定されるなど、歴史的価値も非常に高い久能山東照宮ですが、病気平癒や健康長寿のご利益が強いことはあまり知られていません。
まず、家康は「人間50年」と言われていた時代に、75歳まで生きた長寿の人物です。健康を保つ意欲が強く、体によいものを探したり、自ら薬の調合もしたりしていたと伝わっています。
また、神としての名を「東照大権現」といいますが、「大権現」は家康本人のことです。いっぽう「東照」とは「東方薬師瑠璃光如来(とうほう やくし るりこう にょらい)」のことです。
「東から日本を明るくしてくれる薬師如来」という意味があります。これは神仏習合で「大権現=神としての家康」に「仏としての薬師如来」が当てられたことが由来です。
薬師如来は「民の病患を救うという如来=薬壺を持ち病気を治す仏様」であり、医薬の仏です。
東照宮では癌という病気に特定した祈願やお守りなどはないものの、家康本人が健康長寿の人物であったことと、薬師如来という仏になったことから、古くより難病治癒の祈願に訪れる人は多いのです。
全国に東照宮は数多いですが、久能山東照宮は日光と並び最も重要な価値のある東照宮ですし、現代の難病の1つである癌を封じることや、癌の治療が成功すること、再発・転移がないよう祈願するには適した神社だといえます。
国宝の拝殿にて病気平癒の祈祷を受けることができます。
久能山東照宮では、個人での祈祷(祈願)を受けることができます。願意1件5,000円より。
癌闘病中の方が受ける場合は、「身体健全」「病気平癒」のいずれかがよいでしょう。
参拝だけの場合は拝殿の前までしか進めませんが、祈祷の際は拝殿に昇殿することができます。神職による正式なお祓いを受けられると同時に、拝殿内部の美しい装飾も見ることができるので、とても価値のある祈祷だといえます。
祈祷は事前に予約をしたほうがよいので、参拝日が決まっていれば問い合わせをしましょう(054-237-2438)。
祈祷申し込み受付は年中無休ですが、4月1日~9月30日は「9:00~17:00」、10月1日~3月31日は「9:00~16:00」と異なります。
身体守、健康長寿のお守りがあります。
身体守は、健康が続き病気が去るように祈願したお守りで、健康長寿守は末永い健康と長寿を祈願したお守りです。
身体守には「身体健全、病気平癒」と書かれています。癌が治るようお守りを購入する場合は身体守がよいと思います。
久能山東照宮の住所と地図
住所:静岡県静岡市駿河区根古屋390
久能山東照宮の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):4月1日~9月30日は「9:00~17:00」、10月1日~3月31日は「9:00~16:00」
・拝観料:大人500円
・電話番号:054-237-2438
・最寄り駅:JR静岡駅より、しずてつジャストライン日本平線(約50分)。終点「日本平」で下車するとロープウェイ乗場入口。
・バス:JR静岡駅から石段下までは無料シャトルバスが運行。「天下泰平の湯すんぷ夢ひろば」行きに乗り、「久能山東照宮階段下」下車。
・車でのアクセス:東名静岡・清水インターより日本平山頂(約40分)⇒ 山頂より日本平ロープウェイ(5分) 。
・駐車場: 日本平山頂に無料駐車場あり(200台)
・階段:あり
久能山東照宮のおすすめ度:B。【A>Eの5段階】
アクセスしづらく、階段も多いので年配の方や体調が優れない場合は参拝が困難ですが、、それを除けば神社としての格、歴史的価値、祭神(仏)のいずれも病気平癒祈願、癌が治るよう参拝するにはよい神社です。
観光名所としても見所満載で、境内だけでなく久能山東照宮博物館には徳川歴代将軍の武器・武具など2,000点以上の資料がみれます。
事、徳川歴代将軍の武器・武具が充実している事が特徴であり、その総数は2,000点を超えます。
静岡県浜松市 鴨江寺の癌封じ祈願
浜松市の鴨江寺(かもえじ)は高野山真言宗のお寺です。立派な仁王門、整備された広い境内で地元の人に親しまれています。
言い伝えによれば創建は奈良時代で、鴨江の芋堀長者が高僧「行基」に願って観音堂を建てたことが由来とされ、本堂である観音堂、弘法大師拝殿、成田山不動堂の三つの大堂があります。
癌や病気との関連
観音堂に祀られている聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)は、仏が人間に近い姿となって個人を救済する、とされています。救済の項目は幅広く、難病や疫病が治まることも含まれ、古くから信仰されていました。
同じく観音堂で祀られている「善光寺如来」とは、長野県の善光寺の秘仏である一光三尊阿弥陀如来のことです。
これは日本最古の霊仏とされ、鎌倉時代以降に全国に「善光寺」という名前の寺院が建てられたり、善光寺如来と同じ阿弥陀如来像が祀られるようになりました。
静岡にある鴨江寺に長野県の善光寺の名がついた仏が祀られているのはこのような理由があります。
阿弥陀如来は「極楽浄土に導く仏」とされていますが、死後へ導くものではなく、本来は「この世にありながら極楽に暮らすようなこころと体のあり方へ導く」というものです。
病気や災いから体を守り、心身の浄化を願って何千年も前から多くの人々が阿弥陀如来を祀ってきた、ということです。
鴨江寺では癌封じの祈祷を受けることができます。
このお寺の祈祷の項目には「癌封じ」があります。
再発や転移を防ぎたいという願いがある場合は癌封じを選んで祈祷してもらってもよいと思いますし、心身健全の項目でもよいと思います。
祈祷料は5,000円からです。
鴨江寺の住所と地図
住所:静岡県浜松市中区鴨江4-17-1
鴨江寺の営業時間、電話番号、最寄り駅、駐車場など
・営業時間(参拝可能時間):不明
・電話番号:053-454-5121
・最寄り駅:JR浜松駅より徒歩15分
・バス:浜松駅前バスターミナル3番乗り場より「鴨江廻り医療センター行き」乗車、鴨江観音下車。
・車でのアクセス:東名浜松IC、浜松西ICより20分。
・駐車場:無料駐車場あり。
鴨江寺のおすすめ度:B。【A>Eの5段階】
癌封じの祈祷が受けられる寺院は少ないので祈祷を受けるには適したお寺です。
不動堂に祀られている不動明王にも厄災を祓うご利益があるとされています。また、古くは護摩堂に薬師如来も祀られていた、と伝わっており、病気平癒に関する由来もあります。浜松駅からアクセスもよく、立派な門と堂がある美しいお寺です。
お茶屋さんもあり、祈祷を受けずとも気軽に参拝するだけでもよい時間になると思います。