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05.肺がん

肺がんの治療で使われる分子標的薬(イレッサ、タルセバ、アバスチン)

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肺がんの治療で使われる分子標的薬

がん治療で主軸となりつつある分子標的薬とは、新たに開発された化学療法用の薬のタイプです。分子標的治療薬は、毒性の強い従来の抗がん剤とはメカニズムが異なり、特定の分子(がん細胞)だけをターゲットにして治療をおこなうことができます。

このため、従来の化学療法と比べ、正常な細胞組織の損傷が少なくてすむのが大きな特徴だといえます。

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肺がんで使われる分子標的薬

現在、日本で使用されている肺がん治療のための分子標的治療薬はゲフィチニブ(商品名イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、ベバシズマブ(アバスチン)の3剤が中心です。がん細胞は自ら分裂や増殖を無制限に繰り返し、病気が悪化していきます。

がん細胞は分裂・増殖時に信号を発しますが、ゲフィチニブとエルロチニブはこの信号を邪魔することでがん細胞の増殖を抑えます。また、ベバシズマブはがん細胞を栄養している血管の成長を阻害して、がんを兵糧攻めにします。

それぞれどんなタイプの肺がんに使われるか

ゲフィチニブ、エルロチニブは、主に手術や化学療法をおこなうことのできない進行がんや転移がんに使用します。初回治療に使った場合の効果は確認されていません。

腺がんや扁平上皮がん、大細胞がんなどの非小細胞がんでよく使われる分子標的薬ですが、効く人と効かない人の違いが極端にあらわれる薬でもあります。

ちなみにゲフィチニブ、エルロチニブが非常に効く人は、腺がん患者さんで女性、非喫煙者、東洋人といわれています。分子標的治療薬が効くか効かないかは、遺伝子情報を調べることで推測することができます。EGFRと呼ばれる遺伝子に変異があるとゲフィチニブ、エルロチニブが効きやすいといわれます。

一方、ベバシズマブは、抗がん剤と併用して用いられ、非扁平上皮がん(腺がん、大細胞がん)に使用されます。

使用方法と費用、副作用について

肺がんの分子標的薬3剤のうち、ゲフィチニブとエルロチニブは飲み薬です。1日1回、毎日服用します。外来通院で治療することが可能です。一方、ベバシズマブは3週に1回の点滴です。

・費用
すべての分子標的治療薬は、保険が適用されます。それでも、自己負担額はおよそ毎月5万円程度かかります。

・副作用
ゲフィチニブ、エルロチニブの2剤は従来の抗がん剤と比較して、副作用が少ない治療薬ですが副作用がないわけではありません。主な副作用は、発疹やかゆみ、皮の乾燥、にきび、下痢、肝機能障害などです。その多くは軽度か中等度です。

ただし、なかには急性肺障害など重篤な副作用が生じ、死にいたるケースもありますので注意が必要です。また、ベバシズマブはまれに喀血、高血圧、タンパク尿がでることがあります。

以上、肺がんで使われる分子標的薬についての解説でした。

私がサポートしている患者さんでもイレッサ、タルセバなど分子標的薬を使っている方は多くいます。従来の抗がん剤に比べると効果を発揮しやすく、副作用は少ないですが、それでも「がんを治す薬」ではありません。

「どのようにして乳がんと闘うのか」については総合的に考えなくてはなりません。

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