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05.肺がん

肺がんに放射線治療は効果があるのか

更新日:

肺がん放射線治療

放射線治療とは、からだの外側から肺やリンパ節の病変部位(がんがある部分)にX線などの放射線をあて、がん細胞を攻撃する局所療法です。(手術も同じ局所療法)

がんを取り除くだけでなく、生活の質(QOL)を大切にしたいと考える患者さんが多いこともあり、肺の機能を保つことができ、手術と比べてからだに対する負担も少ないという点で放射線の活用頻度が増えています。

■放射線治療が使える肺がんのステージ、有効な肺がんとは

肺がんで放射線の単独治療が適応になるのは、非小細胞がんの場合は手術ができないI~ⅢA期と胸水のないⅢB期です。

小細胞がんの場合は限局型が適応になります。ただ、小細胞がんは放射線の感受性は高いものの、進行して転移していることが多いため、適応となりにくい傾向があります。また、放射線治療は手術と併用する場合や、化学療法と併用する場合もあります。

肺がんの放射線治療には主に直線加速器(リニアック)をいう機器を使います。これは放射線(高エネルギーX線や電子線)を多方向から正確に病変部位へあてるための機器です。

■放射線治療の進め方

放射線治療では、放射線の照射回数を何回かに分けておこないます。これは、十分に照射すれば確実に効果が出るのですが、たくさんあてすぎたり、一度に多量の照射をしたりすると、正常な部分までダメージを与えてしまうためです。

通常は1日1回の放射線照射を週5回おこない、これを3~6週間繰り返します。1回にかかる所要時間は、1回目こそ多少時間がかかりますが、2回目以降は15分程度で終了します。なお、放射線量にはGy(グレイ)という単位を使います。1回の照射線量は2Gy程度、6週間で合計60Gyが標準です。

なお、小細胞肺がんの放射線治療では1日2回を週5日、合計週10回の照射をおこなう(加速多分割照射)こともあります。この場合は、3週間で45Gyの照射が標準です。

■新しい放射線の技術

定位放射線治療といってがんの病変部位へピンポイトに照射できる技術や、X線ではない粒子線を用いた治療、3D照射などの新しい放射線療法も、技術の進歩とともにつぎつぎに開発されています。まだ実施できる施設が少なかったり、効果の検証が待たれていますが、今後も放射線の照射技術は向上していく流れができています。

また、直接的な肺がん治療のためだけでなく、脳に放射線治療を施し、肺がんの脳への転移を予防することがあります(PCI=予防的全脳照射)また、骨転移や脳転移によるさまざまな症状(特に痛み)を和らげるために、放射線を使うことがあります。

以上、肺がんの放射線治療についての解説でした。

肺がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

納得できる判断をするためには正しい知識が必要です。

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