16.前立腺がん

前立腺がんで勃起障害(ED)が起きたときの治療方法とは

前立腺がんで勃起障害が起きたときの治療方法

前立腺がんの治療で勃起障害(ED)が起きた場合、すべての人に勃起を回復させる治療を施すわけではありません。前立腺がんの治療を受ける年代は70代後半が多いので、すでに性生活を送っていない人もいます。

本人やパートナーに性生活がなくても問題ない場合、勃起障害の治療をしないという選択肢もあります。治療を希望する場合は、主治医に相談しましょう。

まずは問診を行い、「国際勃起機能スコア5」によって勃起の状態がくわしく調べられます。勃起障害の治療は、内服薬から始めるのが一般的です。

男性が性的に興奮すると、サイクリックGMPという化学物質が陰茎に増えます。これが増えると、血管の平滑筋が緩んで海綿体に血液が流れ込み、勃起が起こる仕組みです。射精が終わると、PDE5という酵素がサイクリックGMPを分解し、勃起状態が終わります。

このPDE5の働きを阻害して、勃起を起こしたり、維持したりするのがPDE5阻害薬です。日本では、クエン酸シルデナフィル(商品名:バイアグラ)、塩酸バルデナフィル水和物(商品名:レビトラ)、タダラフィル(商品名:シアリス)が多く使われています。

内服薬なので使用法も簡単で便利です。医師の指示のもとで使っていれば、比較的安全な薬といえるでしょう。

前立腺全摘除術で勃起神経を温存しなかった場合は効果が期待できませんが、温存した場合は約50~60%の人に、放射線療法による勃起障害では約80%の人に効果が見られます。

■薬が使用できないケース

PDE5阻害薬は、血管を広げて血圧を下げる作用があります。狭心症や心筋梗塞の患者さんで、ニトロ製剤などの冠動脈拡張薬を使用している人が服用すると、血圧が下がりすぎて危険な場合があるので使用できません。

■有効性が高い自己注射

・陰茎海綿体注射

陰茎海綿体に、プロスタグランジンE1という血管拡張薬を自己注射する方法です。性行為の直前に海綿体に直接注射することで、陰茎の血管を強制的に拡張し、血流を増加させることで勃起させるものです。

通常は5分ほどで勃起し、射精が終われば元に戻ります。日本ではまだ認可されていませんが、認可のための臨床試験が検討されています。

・陰茎プロステーシス

陰茎の中に手術をして埋め込む、人工的な勃起を実現させるシリコン製の「支柱」のことです。棒状で曲げ伸ばし式のノンインフレータブルタイプと、ポンプ式で水を移動させるインフレータブルタイプがあります。

前者は常時半勃起状態になりますが、曲げ伸ばしができるため、普段は曲げておき、性交時に伸ばすなど、利便性があります。後者は、普段は弛緩していますが、性交時に陰嚢内のポンプを押すと、下腹部に埋め込まれたタンクから水が流れ込み、膨張するしくみになっています。

いずれも、ほぼ100%の成功率です。健康保険適用の対象外なので、手術費用も含め、病院によく確認しましょう。

以上、前立腺がんと性機能障害についての解説でした。

がんと診断されたあと、どのような治療を選び、日常生活でどんなケアをしていくのかで、その後の人生は大きく変わります。

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