考え方

がんと笑い。笑顔で状況は変わるのか?

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がんと「笑い」の関係・・・つまり、「笑うことはがんの抑制につながるのか」という研究や実験はいくつかあります。

伝えられている内容の多くは「笑うことで免疫細胞が活性され、がんの抑制に効果がある(あるいは効果があるのでは?)」というものです。

笑うことがマイナスにならないことは容易に想像がつきますが、ほんとうに何らかの効果があるのか?という点に関しては以前から疑問に思う点があるのです。

というわけで今日のテーマは「がんと笑い」です。

大阪府による報告~1992年の実験とは~

まず、がんと笑いに関する公的な報告としてどのようなものがあるのでしょうか?

国内では、約25年前の1992年に「がんや心臓病を患う19人の患者に、新喜劇や漫才でたくさん笑った人が、その後免疫細胞がどう変化するのか調べた」という実験があります。

この実験の内容は大阪府発行の「大阪発笑いのススメ」という公的な資料に掲載されています。

府がこのような資料を提供するというのは大阪らしいですね。

さて、実験の結果報告を読むと

実験の結果、笑う前にNK活性(NK細胞の活動性)の数値が低かった人は、すべて正常範囲までアップし、高かった人の多くも正常近くの数値に下がるということが確認されました。

とのことでした。

この実験の2年後には、「面白いことがない状態で、作り笑いをして笑顔になった場合にNK活性がどうなるか」という実験も行ったそうです。

その実験では、個室に2時間籠り、笑顔を作り続けた後にどうなるか調べるという方法でした。

その結果は、

もともとNK活性が低い人と正常範囲の人は数値が上昇し、初めから高い人は正常範囲あるいはその方向へと低下しました。

とのことでした。

つまり、楽しくなくても笑顔でいれば免疫力が正常に力を発揮できる状態になる、という報告です。

というわけで、「とりあえず笑顔を作るのがよい」みたいな最終報告になっています。

大阪国際がんセンターも2017年に実験中

この病院ではがん患者のストレス軽減や免疫機能に、「笑い」が与える影響を調べるという実証実験を開始しているそうです。

吉本興業や松竹芸能の漫才師、落語家さんなどが協力し、長期的に笑いの機会を提供しつつ、採決をしてその結果をみる、とのこと。

2017年中には最終報告を、という話だったのでどんな結果になるのかなと思っていましたが、2018年が明けた時点ではまだ最終報告はないようです。

しかし「関係なかった」という報告にはならないと思いますし、よい材料、よい側面をみつけて報告されるのではないでしょうか。

※報告があればここでも追記して紹介したいと思います。

海外で有名なノーマン・カズンズさんの体験

アメリカ在住のノーマン・カズンズさんは、1964年に強直性脊椎炎(きょうちょくせいせきついえん)という難病にかかりました。

かなり厳しい症状が出る病気で対処法も確立されていませんでしたが、ノーマンさんはビタミンCの大量投与と併せて「10分間大笑いする方法」を実行しました。

連日続けていると苦しかった痛みがやわらぎ、眠ることができるようになったのです。

その後も継続していると痛みは薄らぎ、歩くことができるようになり、数か月経ったときには、職場復帰できるほど回復した、とのことです。

それから10年以上経過した1980年に、今度は心筋梗塞を患いましたが再び笑うことを中心としたプラス思考を持ち続け、ついに心筋梗塞を克服した、というお話です。

このように、がんだけでなく、笑いが難病克服の要素になる、という話は古今東西色々なものがあります。

私のサポート上での経験で・・・

サポートを開始するとき、これまでの経過を伺うのですが、そのときに「笑うこと、笑顔を作ることを心がけています」と書いてくださる方は少なくないです。

やはりどこかで「がんには笑うのがよい」という情報を知り、実践されているのでしょう。

そう書いてくださる方に私は「ムリはしないでいいですよ」といいます。

辛いときにでも笑顔を!という考え方には賛成ですが、全力で挙手できるほどの賛成ではありません。「YESとNO」のプラカードを持っていたなら、両方を挙げる、という感じです。

なぜでしょうか。

免疫細胞はコロコロ変化しない

先ほども登場したNK(ナチュラルキラー)細胞は「免疫力を測る指標」としてよく登場します。

リンパ球の1つなので要は血液の成分のうちの1つです。体調や時間帯、寝不足や疲労などの度合によって多少は変化はします。

しかし、基本的には「ふつう」の状態の範囲に収まります。

病気の要因になるほど低下することは命に関わる状況です。ふつうに生きていてそんな状態になるのは稀ですし、高すぎるとそれはそれで免疫過剰の病気です。

多少の変動はするが、がんを抑制したりしなかったりするほど、大きな変化はしない、ということです。

例えれば体温みたいなものです。低くても高くてもよくありません。多少の変動はあるが一定の状態をキープしている。それが体温です。

仕事やスポーツで疲労困憊のときも、寝起きで絶好調なときも体温はほぼ一定のように、免疫力もそうコロコロ変わるものではない、ということです。

笑って免疫が高くなる、としても、がんをどうこうできるほど変化するとは考えにくいですし、もしそうなら「暴飲暴食で生活習慣はメチャクチャだが、かなりの楽観主義で毎日ケラケラ笑っている人」はがんにならないはずです。

笑うにしろ泣くにしろ、ムリやりはよくない

もっと重視する点は、「本当はこうしたいのに、こうする」という行為が正しいとはどうしても思えない、ということです。

それが笑いであっても、です。

「ナチュラルでない笑いで、ナチュラルな細胞がどうにかなるというのは笑い話だな」という分かりにくい心の中のツッコミは置いとくとして、「ムリにそうする」という点が腑に落ちないのです。

何かの番組で、「面白くないことに思い切り笑わなくてはならない」という企画をやっていて、そのときに松本人志はこう言っていました。

「おもんないのに笑うのってマジで地獄やわ」と。

先ほどの話にもありましたが「個室に入れられて2時間ずっと作り笑いをする」のって想像してみると拷問に近くないですか?

私は笑うのは大好きですし、漫才やコントの番組はもちろん、バラエティやコメディの映画もよく見ますが、「笑え」と言われて笑うことや、「笑いたくもないときに笑う」のはやりたくないですし、ストレスです。

笑うのを忘れない。笑顔を忘れない、程度でよい

何より、本当に辛いときや希望を一切持てないときには笑えません。

そんなときに「これから漫才を見せるから笑おう」と言われて、笑えるでしょうか。

笑う以前に、漫才の内容が頭に入ってこないです。落語でも話の筋が右から左でしょう。

人生において、大きなショックを受けたり、とても厳しい状況に置かれたりしたときは、「問題点そのもの」をきちんと受け止め、なんとか乗り越えるための解決策を見いだしていかねばなりません。

がんなら、告知されてしばらくは、どう闘うのか。仕事はどうするのか。家族のだれにどんな風に伝えるのか。などを真剣に集中して考えることが重要です。

ふと「疲れたな」という瞬間がくれば、息抜きに散歩にいったり、笑える番組をみたりする気分になるかもしれませんが、心配事があるならそれを解決するのが先です。心配で仕方がないことがあるときに「これ面白いで」と言われても笑えないのです。

考えるべきことがあればそれに集中する。

休息の何分か、何十分かに、ほっとひといきつける笑いがあればそれを求めればよいと思います。

人によっては「笑い」でないかもしれません。好きなアーティストの歌を聴いたり、大好きな人の声を聞いたり、大事にしている本の一節を開いたりするのもよいと思います。

そうしたいときにそうする。

それが大切なことです。

そうしたくないときにする何かはストレスです。それが「笑い」や「笑顔」であってもです。

笑いたいな・・・最近笑顔を忘れているな・・・と気づいたときや、人にいわれてはっとしたときは、そうすればよいと思います。

ですので、大阪国際がんセンターの実証実験などは本音でいえばほとんど興味がないです。しょうもないな、と思って眺めているだけです。

人の心をしっかり汲み、自分の心にウソをつかずに見つめれば分かるでしょ?と。

⇒ がんを治すための「たった1つの条件」とは?

たった1つの条件とは

本村ユウジ
こんにちは。がん治療専門アドバイザー、本村です。

私は10年間で4,300名のがん患者さんをサポートしてきました

がんは、とても厳しい病気です。

しかし、手の打ちようがない病気ではありません。

「抗がん剤を断りましたが、今も元気です」

「がんが消えたようです」など、多数の患者さんの声を掲載しています。

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