31.民間療法の研究

がんに効く漢方薬はあるのか?漢方の活用法について客観的に検証

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日本国内では漢方薬は、医療用漢方エキス製剤として保険適応が認められ、100~200種類の製剤が通常医療で利用されています。

また、医療用漢方エキス製剤は、医薬品として製造されているため、原材料の栽培・採取から製造工程に至るまで厳密な管理が行われています。

ですので医薬品である漢方エキス製剤は、製品の安全性や品質管理が製造販売企業によって保証されていることになります。

しかし、医薬品ではない漢方薬では製品の安全性の検証や品質管理はまちまちで、ピンからキリまであることを知っておく必要があります。

いっぽうで欧米において漢方薬は、ハーブ・食品として補完代替医療に分類されています。

ただ、米国などでは漢方薬の有効性を証明するため、日本の医療用漢方エキス製製剤を用いて臨床試験が行われてきた、という歴史もあります。

がん患者さんが漢方薬を利用にするにあたって知っておきたい点

がん患者さんが漢方薬を利用するにあたって知っておきたい点がいくつかあります。

何か自覚症状があった場合は、その原因が西洋医学的にとらえることが可能で、かつ有効な手段があれば、まずそれを考慮すべきです。

しかし、西洋医学で根本的な治療方法がない場合は、対症療法・支持療法として、漢方薬が効力を発揮する場合も多くあります。

西洋医学と漢方医学(東洋医学)のどちらが優れているということではなく、それぞれ考え方や特徴があり、それぞれの良いところを状況に合わせて利用するという考え方が必要です。

西洋医学と漢方の違い

西洋医学は科学的で理論重視、局所的な医学といえます。マニュアルあるいはガイドラインに沿った治療法を確立させることで、一応個々の身体の状態を考盧することはありますが、かなり画一的な治療法を用いる傾向にあります。

いっぽうで漢方は哲学的であり経験重視、全人的て全身の構造や特徴を重視しています。
個人の体質・体調を重視して、しかも心と身体は一体であるとする「心身一如」を前提に、一つの器官・臓器のみを重視せず、身体全体の調和を図る全人的医療を目指しています。

したがって漢方医学では、脈、舌、腹証など多くの身体所見と患者さんの訴え(主訴)を参考に治療法を選択するため、同じ腹痛の訴えであっても、身体所見、体質の違いなどにより、異なる漢方方剤が処方される場合もあります。

これを、「同病異治」といいます。

また、西洋医学的には異なる疾患と判断される症状であっても、漢方的診断で同じと判断されれば、同じ漢方方剤が処方される場合もあります。これを、「異病同治」といいます。

では、なぜ、このように漢方(薬)と西洋医薬品との間に違いが起きるのでしょうか。

漢方薬は、植物、動物、鉱物などの生薬を組み合わせた天然由来の生理活性物質であり、いっぽうで西洋医薬品は、化学構造式が決められた単一の化学物質であることが理由の一つとしてあげられます。

つまり、漢方薬は、一つの製剤で、複数の作用を発揮するのに対して、西洋医薬品は、原則的には一つの製剤で、一つの作用しか発揮しないことになります。このような理由から、漢方医学には、「同病異治」「異病同治」という概念が存在することになります。

そのため、漢方薬を西洋医学的な手法による効果の証明、特に、画一的な治療法の確立を目指して実施される「人間を対象とした臨床試験」は、漢方薬の効果を判定するのにはそぐわないとする意見もあります。

また、基本的に漢方薬は、投与方法が口から内服する(経口)のみであるので、漢方薬を利用できる人は経口投与が可能であることが前提条件になります。

さらに、多くの漢方薬は、腸内細菌によって修飾されることで効果が出現することがあるために、消化器(冑や腸)の手術の既往、抗生剤の投与などによって漢方薬による反応に個人差が出てくる可能性がある点が、西洋医薬品とは大きく異なるといえます。

漢方の科学的な検証

2000年に入って以降、人間に対する臨床試験が行われ「漢方薬(=民間のものではなく医薬品として承認されている医療用漢方エキス製剤)」の効果を科学的に検証する動きが出てきました。

「日本東洋医学会」では、国内外の文献を集め漢方薬の科学的根拠の系統的な検証を行っています。

がん治療における漢方の役割

がん治療における漢方薬の役割は、再発・転移の抑制(予後の改善)、化学療法・放射線の副作用軽減、生活の質(QOL)の改善が主なものになります。

日本東洋医学会の報告や書籍「EBM漢方」などを参考に、人間に対する臨床試験によって、一定の効果が証明されている医療用漢方エキス製剤とその対象となる疾患や症状等に関してまとめたものが以下の表になります。

【がん患者さんに対する漢方療法】

愁訴、合併症など 用いられる漢方薬
腸閉塞(癒着障害)、術後腸管運動麻痺 大建中湯(だいけんちゅうとう)
化学療法、放射線治療による白血球減少や貧血 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、補中益気湯(ほちゅうえききとう)、人参栄養湯(にんじんえいようとう)
化学療法による食欲不振、吐き気、倦怠感 十全大補湯、補中益気湯
抗がん剤(イリノテカン)による下痢 半夏瀉心当湯(はんげしゃしんとう)
進行乳がん患者さんの生存率 十全大補湯

漢方の注意点

漢方薬は、植物、動物、鉱物などの生薬を組み合わせたものです。天然由来の生理活性物質ということもあり、副作用がないと思われているかもしれませんが、医療用漢方エキス製剤も医薬品である以上、副作用やその他の薬との相互作用には気をつけなければならない点があります。

ここで、医療用漢方エキス製剤を用いる場合の注意点に関して、代表的なものをいくつかあげておきます。

1.小柴胡湯(しょうさいことう)

【禁忌】(服用をしてはいけない場合)

インターフェロン製剤を投与中の患者、肝硬変、肝がんの患者、慢性肝炎における肝機能障害で血小板が10万/mm2以下の患者)

【相互作用】(薬品との併用をする際に注意が必要な場合)

甘草含有製剤、グリチルリチン酸およびその塩類を含有する製剤とループ利尿剤(フロセミド・エタクリン酸)、サイアザイド利尿剤(トリクロルメチアジド)

2.間質性肺炎の副作用報告のあるものとして大柴胡湯(だいさいことう)、小柴胡湯、柴苓湯(さいれいとう)

3.甘草(かんぞう)有製剤は電解質代謝異常(偽アルドステロン症、ミオパシー)に注意が必要。

その他、医療用漢方エキス製剤以外の漢方薬(個人輸入やインターネットなどで入手したものなども含む)の場合、利用しても安全かどうかの確認は、基本的に購入者自身が行わなければなりません。

その利用にあたっては製造元に確認をとるなどの慎重な行動が必要です。

まとめ

【QOL(生活の質)を改善するか?】

種々のがん患者さんにおいて、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、補中益気湯(ほちゅうえつきとう)を服用することによって、食欲の改善、倦怠感の改善などQOL(生活の質)を改善する可能性があります。

【手術、抗がん剤、放射線治療の副作用や後遺障害を軽減するか?】

種々のがん患者さんにおいて、十全大補湯、補中益気湯、人参栄養湯(にんじんえいようとう)、半夏瀉心当湯(はんげしゃしんとう)を服用することによって、抗がん剤、放射線治療の副作用(白血球の減少、貧血など)を軽減できる可能性があります。

また、消化管手術後の患者や腸閉塞の患者において、大建中湯(だいけんちゅうとう)を服用することによって、腸閉塞の症状を改善する可能性があります。

【再発を予防したり、生存期間を延長したりするか?】

乳がん患者において、十全大補湯を服用すると生存期間を延長する可能性があります。

【気を付けるべきこと】

医療用漢方エキス製剤の場合、稀ですが、副作用やその他の医薬品との相互作用が報告されていますので、医師の指示に従って服用しましょう。

また、医療用漢方エキス製剤以外の漢方薬の場合、製品の安全性や品質管理に問題がある場合もありますので主治医やがんセンターの漢方外来などに相談するなどの十分な情報収集と慎重な対応が必要です。

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